状態監視技術による回転機器の総合診断の調査検討分科会
(CMT分科会)
1.はじめに
日本保全学会では、これまで2度にわたって「状態監視保全技術に関する調査検討」分科会を設置して活動を展開してきました(平成18、19年度、および平成20、21年度)。その活動内容は以下の通りでした。
第一フェーズ:
第一フェーズ:
題目は「状態監視保全技術に関する調査検討」分科会(平成18、19年度)
検討課題は、
検討課題は、
(1)状態監視技術・モニタリングシステムの適用状況の調査
(2)米国のCBMに基づく検査システム等の調査
(3)我が国の他産業におけるCBMに基づく検査システム等の調査
(4)CBM新技術の育成
(5)我が国の原子力プラントにおけるCBM技術適用ガイドラインの策定
(2)米国のCBMに基づく検査システム等の調査
(3)我が国の他産業におけるCBMに基づく検査システム等の調査
(4)CBM新技術の育成
(5)我が国の原子力プラントにおけるCBM技術適用ガイドラインの策定
第二フェーズ:
題目は「状態監視技術の高度化に関する調査検討」分科会(平成20、21年度)
検討課題は、
検討課題は、
(1)状態監視技術の適用を意図した“故障例の分析”
(2)そのための技術戦略の検討
(3)各手法の判定基準の設定方法
(4)新しい状態監視技術の可能性や動向調査
(5)学術機関における研究活動の支援
(6)欧州における状態監視技術の調査
(2)そのための技術戦略の検討
(3)各手法の判定基準の設定方法
(4)新しい状態監視技術の可能性や動向調査
(5)学術機関における研究活動の支援
(6)欧州における状態監視技術の調査
これらの目標を効率的に達成するために、平成20、21年度はブリテンという形で成果をまとめました。4年間にわたる活動の成果は、2冊の技術報告書(平成18と19年度)及び6巻のブリテン(Vol.1, No.1およびNo.2, Vol.2, No.1, No.2およびNo.3)にまとめられています。
さらに、平成19年11月及び平成21年11月の2回にわたり、東京ビッグサイトにおける「非破壊評価総合展:状態監視技術コーナ」に出展し、多数の方々に当分科会の活動状況を紹介することができました。
日本保全学会の状態監視技術活動は、こうした活動や保全学会の「保全セミナー」を通じて、広く認知されるようになってきましたが、同時に今後の検討課題も明らかとなってきました。その課題は、実機適用という観点から重要性が高く、これまでの活動を完結させるうえで不可欠なものであると考えます。
さらに、平成19年11月及び平成21年11月の2回にわたり、東京ビッグサイトにおける「非破壊評価総合展:状態監視技術コーナ」に出展し、多数の方々に当分科会の活動状況を紹介することができました。
日本保全学会の状態監視技術活動は、こうした活動や保全学会の「保全セミナー」を通じて、広く認知されるようになってきましたが、同時に今後の検討課題も明らかとなってきました。その課題は、実機適用という観点から重要性が高く、これまでの活動を完結させるうえで不可欠なものであると考えます。
2.設置の趣旨
日本保全学会では、研究の継続性や完結性、それに加えた課題の重要性を勘案して「フェーズⅢ」を立ち上げ更なる展開を図るため、「状態監視技術による回転機器の総合診断に関する調査検討」分科会(以降、CMT分科会(フェーズⅢ)と記す)を2年間設置します。
プラント稼働率を適切に向上させるためには、CBM対象機器の拡大と点検間隔の延長が最有力な方法の一つであり、極めて重要な課題であることは明らかであると考えます。その際、機器の異常兆候を検知した場合残余の運転期間をどう評価するか、運転継続・停止に関する判断基準をどう設定するか、またその技術的根拠とデータベースが必要になってきます。これらに対する回答を出すのに必要な技術は、
プラント稼働率を適切に向上させるためには、CBM対象機器の拡大と点検間隔の延長が最有力な方法の一つであり、極めて重要な課題であることは明らかであると考えます。その際、機器の異常兆候を検知した場合残余の運転期間をどう評価するか、運転継続・停止に関する判断基準をどう設定するか、またその技術的根拠とデータベースが必要になってきます。これらに対する回答を出すのに必要な技術は、
①異常の兆候をできるだけ速やかに検知できる技術
②異常兆候の検知後、機能喪失するまでの期間(余寿命)の予測技術
③異常兆候検知後の運転継続可能期間の判断基準
②異常兆候の検知後、機能喪失するまでの期間(余寿命)の予測技術
③異常兆候検知後の運転継続可能期間の判断基準
の3点であると考えます。
①については、すでに各事業者において、機器ごとにさまざまな取り組みが行われており成果は得られています。但し、特定の部位と特定の異常兆候にのみ着目するのではなく、機器全体を見渡しどの部位にどのような異常兆候が現れるかということを確実にかつ総合的に診断するという観点から、適切な診断システムを検討してみることは有用であると考えます。
②ついては、現在ほとんど活用できるデータがなく、技術も模索している状況にあります。余寿命予測技術の開発により、異常兆候検知後の運転継続の適切な判断を可能にするとともに補修作業準備や資材調達等に関して余裕を持った対応をすることができるようになります。
また、③との関連では、余寿命が必ずしも正確に予測できなくても、「少なくとも○ヶ月の運転継続は可能」という保守的な判断ができれば十分活用できるものと考えます。
このような構想に基づき、CMT分科会(フェーズⅢ)では、「機器の総合診断」技術の構築に向けた考え方を検討していきます。具体的には、
①については、すでに各事業者において、機器ごとにさまざまな取り組みが行われており成果は得られています。但し、特定の部位と特定の異常兆候にのみ着目するのではなく、機器全体を見渡しどの部位にどのような異常兆候が現れるかということを確実にかつ総合的に診断するという観点から、適切な診断システムを検討してみることは有用であると考えます。
②ついては、現在ほとんど活用できるデータがなく、技術も模索している状況にあります。余寿命予測技術の開発により、異常兆候検知後の運転継続の適切な判断を可能にするとともに補修作業準備や資材調達等に関して余裕を持った対応をすることができるようになります。
また、③との関連では、余寿命が必ずしも正確に予測できなくても、「少なくとも○ヶ月の運転継続は可能」という保守的な判断ができれば十分活用できるものと考えます。
このような構想に基づき、CMT分科会(フェーズⅢ)では、「機器の総合診断」技術の構築に向けた考え方を検討していきます。具体的には、
(1)ポンプを主たる対象機器として、実機モデル試験の実施を前提に「ポンプの総合診断」技術の構築の考え方を整理します。考え方を整理するに当たり、以下の技術や手法等について検討し、予算の範囲内で試験等を実施します。
①診断システムの構成の考え方の整理
②異常兆候の検知技術及び異常兆候発生部位の特定法に関する調査検討
③部品モデルによる異常兆候の検知技術及び異常兆候発生部位の特定法の検証試験
④部品モデルによる寿命及び余寿命に関する予測技術の検証試験
⑤実機モデルによる確認試験
②異常兆候の検知技術及び異常兆候発生部位の特定法に関する調査検討
③部品モデルによる異常兆候の検知技術及び異常兆候発生部位の特定法の検証試験
④部品モデルによる寿命及び余寿命に関する予測技術の検証試験
⑤実機モデルによる確認試験
(2)上記の試験・評価には、CMT分科会(フェーズⅢ)参加各機関の積極的な参加を期待するとともに、大学や学術機関における研究活動支援の観点から、公募を行い試験に参加してもらいます。ただし、採択に当たっては慎重に検討します。
(3)状態監視技術に関する最新動向等について情報の収集を行います。情報収集の一環として、海外における状態監視技術の動向および状態基準保全の適用状況についての調査を行います。先般の保全学会の「状態監視技術」に関するセミナーで海外の興味深い適用事例が多く紹介され好評を博しましたが、海外事例はもっと広範囲に調査して技術の有用性を確認していくべきだと考えます。
(3)状態監視技術に関する最新動向等について情報の収集を行います。情報収集の一環として、海外における状態監視技術の動向および状態基準保全の適用状況についての調査を行います。先般の保全学会の「状態監視技術」に関するセミナーで海外の興味深い適用事例が多く紹介され好評を博しましたが、海外事例はもっと広範囲に調査して技術の有用性を確認していくべきだと考えます。
3.期待される成果
(1)機器の余寿命評価に関する考え方や評価技術の見通しが整理されます。
(2)点検間隔の延長や異常兆候検知後の運転継続の判断基準に関する考え方が整理されます。
(2)点検間隔の延長や異常兆候検知後の運転継続の判断基準に関する考え方が整理されます。
4.調査期間
平成22年5月~平成24年3月(約2年間)
5.分科会の構成
電力事業者、メーカ、化学プラントメーカ、鉄鋼事業者、石油事業者、学識経験者(大学等) 等
