いただいた方々ならびに関係機関に心よりお礼申し上げます。また、日本保全学会事務局の皆福島第一原子力発電所の事故からすでに1年10ヶ月が経過していますが、今なお30万人を超える方たちが避難を余儀なくされている状況が続いています。今回の事故は、原子力にかかわってきた者としては痛恨の極みであり、避難されている方たちがご自宅に戻れる日が少しでも早く来ることを願っております。
事故原因を受け、新しい知見を取り込んだ新しい規制が検討され、今まさにその概要が示されようとしています。日本保全学会としては、あのような悲惨な事故を絶対におこさないために、新しい規制に対して関係者がどのように向き合っていくかを考える、「原子力の新しい規制体制への期待」と題したセミナーを企画しました。
第1部では原子力のあり方や,安全文化・規制について国際的な比較についてご講演いただきます。
第2部では原子力規制の課題、今後の原子力規制のあり方、再稼動に向け必要となるであろう条件についてご講演いただきます。
第3部では「組織事故の視点と安全文化」と題し、柳田邦男氏よりご講演いただきます。
私たちは、原子力エネルギーが人類社会の持続的発展に必須なものであり、捨ててしまってよい技術ではないと確信しています。また、今回の事故を分析し、対策を講じることで、二度とあのような事故は起こさせない発電所が作れると信じています。
原子力発電所の安全を担保し、それを国民に示し、原子力発電所を再稼動することで、人類社会およびわが国の持続的発展に寄与するために、新しい規制に対して私たちがどのように向き合っていくかを考える事が必要です。このセミナーがその一助となっていただければ幸甚です。
最後に、多忙な中、講演を引き受けていただいた講演者の皆様および座長の方々を始めとして本セミナーにご協力様には本セミナーの企画段階から大変お世話になりました。記して感謝の意を表します。